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ハイムの話第14話。テルアビブ空港でテロリストに間違えられるの巻。

これって14話?
NYのオリーブさんがななお彼氏がいたんじゃない。っていうかハイムって誰?っていうメ
ールが届く。そうだよね。日記だもの。まさか過去を回想しているとは思わないよね。皆
さん、この日記にはとても便利な検索機能がついていました。(それを最近知ったななお)
このページの一番下にある。ハイムで検索すると1話から出てきます。もうすぐ終ってし
まうこのシリーズ。今日もがんばって書いていきます。


イスラエルっていうとアラブの国のひとつ。って思ってる人がたくさんいる。みんな白い
布被ってるんでしょ?とか、、黒い顔してるんでしょ?とか、砂漠なんでしょ?とか、、、、
中近東っていう言葉がそうイメージさせるのかな?

私も行くまでは全然想像つかなかった。難しいことや歴史的なことは何もしらなかったし、
ただ自分の好きになった子の国だから行きたくなったし、知りたくなった。ただそれだけ
のことだ。

イスラエルは中近東というよりもヨーロッパの1国だった。
歩いている人の顔がそうだった。若い子は皆、お洒落だし、見た目もイタリアよりさっぱ
り系というか、さほど変わらない。普通の都市だったから、テロが四六時中起きるなんて
信じられなかった。

ただ18から21歳までこの国の男の子も女の子もみんな軍隊に入るのが義務。ユダヤ人
はその後世界を旅するっていう話は日本人の男の子から聞いた話。自分の目で世界を見て
はじめて大人の仲間入りをさせてもらえるんだって。どこかの本で読んだんだ。彼はそう
言っていた。

ハイムの友達は皆、旅行していた。お金もち?さぁ、、、みんな貧乏旅行だとおもうけど、、、
エルサレムのアパートの屋上の部屋。改造して住んでいたカップルの部屋は素敵だったな。
アフリカの太鼓。壁のバティック。日本の三味線もあった。料理が上手な素敵な彼女だね。
って彼に誉めたら、ありがとう。彼女が素敵だから付き合ってるんだよ。言われた時は、
ああなるほどね。って思ったけど、そんなセリフ言われたいよね。日本でも。

決して裕福ではない若いカップルの豊かな暮らし。夢にあふれているからかな? ハイムの友達はみんなカップル単位で生活してた。そしていい人が多かった。ダフネとヨ
ギの家へはよくいったんだけど、たまに彼女のおねーちゃんがいた。正直言って美人では
ない。なんだったらやばい。だけどかっこいい男と一緒だった。

この前、クラブに踊りに行ったの。そうしたら、彼が声をかけてきて、何を探してるんだ
よ。と聞かれたから、愛に決まってるでしょ。って答えたの。素直に言ったのがよかった
のかしら。じゃぼくの愛を君にあげるよ。って、、、彼とはそれ以来つきあってるの。

彼女のその一言は衝撃的だった。やっぱり女は素直さが一番なんだなぁって思った。

彼女の話には続きがあった。街を歩いていてアラブの男が私に向かってナイフを向けてき
たら、イスラエルの男は全員私を守って相手を殺す。あたりまえのことよ。

もしこの近所で誰かがそうされたら私が相手を殺す。逃げる?まさか。逃げるわけがない
でしょ。

恋愛の話をしていたはずなのに、そんな話になってしまうほど、彼女たちは幸せそうに見
える日々の暮らしの中でそんな覚悟をしながら生きていた。

これもこれで衝撃的だった。

争いごとが好きな人種がいるわけじゃない。何千年も前からそうなのだ。みんなそうだけ
ど、人は親やおじいちゃん、おばあちゃんの話を聞かされて育つ。繰り返されてきた歴史
が長ければ長いほど、急に変われる話じゃない。ハイムは無宗教だけどね。って言ってた
けど、いざとなればあんな素敵な家族や友達を守らないわけがない。

ななおには難しいことはよくわからなかったけど、エルサレムが4つの宗教に別れていて、
別のところに足を踏み込むと大変なことになるから、ダーリン。ぼくのそばを離れないで。
といわれながら歩いている時、ふとこんな風に思った。

どんな宗教でも神様って偉いものなんでしょ?ハイム。ユダヤ教の神様もインドのシバ神
も。ギリシャ正教の神様も、アラーの神様も、仏教のお釈迦様も。ジーザスクライストも。
うん。そうだよ。

偉いって言うことは、心が広いんだよね? うん。そうだね。

考え方が違う人を受け入れたりすることも出来るわけでしょ?
ん?

じゃあ、心の広い神様同士はみんなお互いを認めあえる仲良しってことじゃない????
争ってるのは人間だけ。宗教が違うからって。考えが違うからって、、、、神様たちは空の上
できっとみんな仲良く人間たちは愚かだねって思ってる。

ハイムは笑ってこういった。
ぼくも日本に生まれたらそんな風に思えたかな?ダーリン。

ななおの宗教観はそれ以来、ずっとそんな感じ。世界中のあらゆる宗教の神様はみんな空
の上で仲良く宴会をしてるんだ。毎日。人間の愚かさを愚痴りながら。きっと。

嘆きの壁では質問を書いた紙を石に埋め込んで耳を当てて答えを聞いた。
なんとなく聞こえた気がするんだ。その質問の答え。聞いたのは当然、ハイムとのこれか
らのこと。そして、それは今現実となっている気がする。

ハイムは友達に会うたびこう聞かれていた。

ななおと一緒に日本で暮らす?
金はどうするんだよ。

日本で働くよ。
日本で働く?

うん。金がたまるまでね。たまったら、ヨットを買って世界一周するんだ。
ななおと二人で。

働いたところで物価の高い日本で暮らすには金がかかる。
そこまで金を貯めるには日本で何十年も働くしかないな。

まさか、、、あの国は俺には向いてない。俺はインドが、、、、
インドじゃ金は貯められないのはお前にだってわかるだろう?
すべてヘブライ語だったから、ななおには聞こえなかった。
ただ段々ハイムの元気がなくなってきていた。
自信ありげなハイムが優柔不断になってきていた。
ハイムが私を見つめて不安そうな顔をよくするようになった。
ななおにはそのわけがわからなかった。

ハイム大丈夫?私にはそれしか言えなかった。
どうしてなのかがわからなかったから。
そして私はもうすぐ日本へ帰らなければいけない。

ダーリン。こっちで金をためて必ず日本へ行くから、待っていてくれる?
もちろん。3ヶ月待っていてくれ。
わかった。じゃさよならはいわないよ。またね。ハイム。

そうして別れた空港でななおのバックパックはぶちまけられた。
っていうのは、普通のセキュリティで引っかかり、特別な部屋に連れて行かれたから。
理由はよくわからないけど、ななおがタイで買った民族衣装を着ていたことと、日本人の
女の子がひとりでイスラエルに来るっていうことはよほど珍しいことだったのだろうか。
(キブツで働いてる子は沢山いるのに、、、、)

ハイムのママがくれたオリーブの缶詰ひとつひとつにx線をかけるセキュリティ。だけど、
飛行機の出発時間がもう過ぎている。

ちょっといいかげんにして。
そういうと、女性警備にポケットというポケット全て手を突っ込まれる。だけじゃない。
全身思い切り触られる。

何?これ?
ポケットから出てきた包み。
何これ?
しらない。
見覚えがなかった。

私のその言葉に女ははっとしながらそれを手に取り広げる。
広げてみたら、チョコレートケーキだった。
それはハイムのママが今朝食欲がなかったななおのためにポケットに入れておいてくれたらしい彼女の手作りケーキ。
まるで爆弾のように扱われるままのケーキ。

ななおはそれを知らなかったから、その場でママやハイムを思い出し、泣き崩れてしまう。
私のポケットをあさったところでケーキしか出てこないのに、女はまだ疑いの目で私をみ
ている。バックはちらかされたまま。

そして飛行機の出発時間を遅らせるように。と無線で連絡を取っている。
私もしかしてテロリストに間違えられているの????

泣きながら、疑われることの悲しさを体全体で味わった。
ちょうど生理が始まってしまったから、空港で買おうと思っていたのに、そんな時間もな
く、すぐに飛行機に乗らなければいけなかった。

どうしてくれるのよ。
警備員は無線で連絡し、すぐにななおの手元にナプキンが届けられた。
お金は?
いらないわ。ごめんなさい。泣かせてしまって。だけど、仕方がないの。
これが私の仕事だし、これがイスラエルっていう国の現状なのよ。

彼女のその表情は今も目に焼きついている。

そのとき、飛行機で後ろの席だったロンドンに住むベンとは今も電話がかかってくるほど
仲良しだ。
君のせいで飛行機が遅れたらしいけど、いったいどうしたっていうんだ。

ベンに延々と話を聞いてもらった。私は1人で旅をしていてもいつも誰かと話してる気は
する。イスラエルのこと。ハイムのこと。そしてこれからのこと。

前はね、お金持ちのおじさんと付き合ってたの。でも彼は夢がなくて、、、
今はね、夢みる若い男の子と付き合ってるの。でも彼はお金がない。

その中間を見つけるんだよ。だ~~りん。ちなみにぼくなんかどう???
ベンはななおに一目ぼれしたって言ってたけど、私はそんな気はさらさらない。ハイムと
のこれからのことで頭がいっぱいだった。
アパートを借りて、ハイムはバイクを買うっていってたけどいったいいくらかかるんだろ
う。仕事しなくちゃ。

ロンドンでベンと別れて、トランジットした時、買い物しまくってああ、この国にはまた
来たいな。と思ってた。で、また放送で呼び出されてしまっていた。危ない危ない。また
飛行機を遅らせてブリティッシュエアウェイズに嫌われてしまう所だった。次に成田便に
乗り換えた時、ななおはじめてエアシックにかかる。

座っているのに、貧血が起きたような、息が苦しくて、気持ちが悪くて、目の前が真っ白
になった。隣の日本人の男の人たちは、どうやってもおかしいのに、ななおの異変に気づ
かず必死でスチュワードを呼び止める。

「だいじょうぶですか???」イギリスで訓練を受けると日本人の男の子も素敵な紳士に
変化するらしい。まずは奥の床に寝かされて、スカートや下着など全部緩めるように言わ
れる。そして持ってきてくれたのがソーダウォーターと紙袋。こういうことはよくあるの
だろう。慣れているのか、「これを飲んでじっとしていてください」といわれた。そのソー
ダウォーターを飲んだら不思議に回復できた。すごい。スチュワード。しかもかっこいい。

席に戻ると、となりの男の人に大丈夫ですか?と聞かれた。
とてもシャイな人らしく、今じゃなくさっき聞かれたかったです。と返したら仲良くなっ
た。彼はフランスからの帰りらしく、おわびにってフランスのお菓子をくれた。そしてど
れだけフランスが楽しくて、女の子がかわいくて、美味しくて素敵な国かということを熱
弁していた。

そしてインテリジェンスあふれる彼は、ユダヤとパレスチナの話をななおにもわかりやす
くしてくれた。こうしてななおは本を読まなくても、物事を知ることが出来る。人との会
話は本当にすばらしい。

日本について、真っ先にしなくてはいけなかったことは、会社への挨拶だった。ななおの
民族衣装に保険屋のみなさん。どこの踊り子がきたのかと思ったと感想を述べていました。そしてすっかり期限をすぎてしまってごめんなさい。と上司に謝る。
ったくずるいよなぁ~~~~。あんな手紙書いて、、、いないから怒るに怒れないじゃない
か。

そう、、もう少しイスラエルでゆっくりしていたかったななおは、手紙にハイムをどれだけ好きで、どれだけもっとゆっくりしていたいかを延々と書き連ねた。(そう。日本人にはめずらしいタイプの社会人。)

それからはがんばって仕事をするんだけども、、、保険です。なかなか思うように取れません。ハイムと一緒に日本で暮らす資金が思うようにたまりません。空回りしながら、毎日のように国際電話をしてはその支払いに追われる始末。

ながくなったので、この辺で、、、15話に。今度はいよいよ最終話。インドからの3通の
はがきです。

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